一般社団法人 医療システムプランニング  Healthcare System Planning Institute (HSPI)

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より選択肢のある医療を目指して

当社団は、医療機器企業やヘルスケア関連企業がもつ医療技術や製品が、日本の医療制度により望ましい形で受け入れられるように、皆様と共に考えてまいります。例えば、医療機器等の医療技術の保険償還のご相談・コンサルティングなどを行います。

代表理事からのお知らせ・ご報告

2024年1月2日

皆さま、 昨年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。 個社の保険申請業務のお手伝いをはじめ、業界団体(AMDD)を通じた医療材料制度改革議論への関与、アジア各国の保険当局との情報交換、医療機器の保険償還に関する講演やシンポジウムへの参加など、おかげさまで、さまざまな仕事に関わらせていただき、また勉強をさせていただいております。 本年も皆様がたのご支援のもと、医療機器にさまざまな形で関わっていきたいと思います。なにとぞ、よろしくお願いいたします。

2023年12月20日

去る12月14日に有明セントラルタワーホールで開催されましたHBD East Think Tank Meeting 2023(厚生労働省主催)にパネリストとして参加してまいりました。HBD(Harmonization By Doing)とは、議論だけではなく、実践することにより日米の医療機器に関する規制の調和を図ることを目的とした日米の産学官による共同活動とのことで、今回は発足20年目にあたるそうです。小生にいただいたテーマは、”Post-approval hurdles: Differences and strategies between Japanese and the U.S. insurance systems”というもので、薬事規制に関する議論が中心のHBDでは珍しく保険に関するテーマが議論されました。せっかく承認をとっても、適切な保険がつかなければ、普及しないという問題は根強くあり、参加者の皆さんの保険への関心は非常に高いようにみられました。

2023年8月14日

先週9日に、台湾の医薬品評価センター(Center for Drug Evaluation)の方々に、日本の医療機器の保険償還制度について情報提供をする機会をいただきました。台湾も日本と同様、医療機器そのものが償還される方法と、技術料に包括される方法があるようで、とくに技術料に包括される場合に、誰がどのように新たな技術料を申請・希望するのか、一度決められた償還価格はどのように見直されるのか、などについて、突っ込んだ質疑を行いました。

2023年8月7日

さる8月4-6日に行われました、第31回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT2023)に参加してまいりました。 「(BRSの)保険償還をどう活かすか」というシンポジウムに、「ABSORB GT1の保険償還をめぐる議論とBRSの今後」というお題で、アボット時代の生体吸収スキャホルドのC申請をしたときの経験をシンポジストとして話してまいりました。座長は、上妻先生(帝京大学)、中村正人先生 (東邦大学医療センター大橋病院)、横井宏佳先生 (福岡山王病院/福岡国際医療福祉大学)でした。 もう一つは、「医療革新の医療経済学」というシンポジウムで、演者は、元日本医師会長の横倉義武先生、元中医協会長の田辺国昭先生、参議院議員の秋野公造先生、厚生労働省の中田課長という豪華メンバーで、当方からはコメンテーターとして、AMDDで提案しているバリューベースヘルスケアとの各演者の論点との共通点の指摘と、費用対効果評価制度の見直しへの期待を発言しました。

2023年5月1日

「医療機器・デジタルヘルスなどのヘルスケア分野のフロンティア開拓に向けて~」というテーマで4月24日に開催されました、衆議院議員国光あやの先生の勉強会のミニフォーラムに発言者として参加してまいりました。そこでは、国光先生が事務局長を務めておられます、自民党の「優れた医療機器を世界に迅速かつ安全に届けるための議員連盟」の医療機器産業に関する提言について、薬事・保険、リスキリングなど、さまざまな角度から議論がなされました。

2023年4月17日

法政大学比較経済研究所発行のJournal of International Economic Studies (2023), No.37, 23‒37に、法政大・菅原琢磨教授と小生の共著の”Comparison of Reimbursement Pricing Systems for Medical Devices in Japan and Other Countries”が掲載されました。https://www.hosei.ac.jp/application/files/1316/8127/6576/Economic_Studies_37.pdf 本稿は昨年出版されました「医療機器産業論」(日本評論社)の1章に加筆し、英文にしたものです。

2023年2月19日

先週金曜日(2/19)に「第57回糖尿病学の進歩」の特別企画「糖尿病のデジタル医療」の演者の一人として「デジタルヘルスの費用対効果」というお題でお話しをしてまいりました。6人の演者がそれぞれ20分の持ち時間でお話しをして、最後の総合討論を含めると、全部で3時間という長丁場の企画でした。厚生労働省 医政局特定医薬品開発支援・医療情報担当参事官室の方も参加され、まさに産官学の集まりでした。デジタルに関するさまざまな取り組みを聞くことができ、大変勉強になりました。

2023年2月16日

去る2月13日に開かれました、自民党の「医療・ヘルスケア産業の新時代を創る議員の会 」(会長:田村憲久元厚労相)によんでいただき、「SaMDのさらなる発展に向けてー保険上の評価の課題検討を中心に」というテーマでお話しをする機会をいただきました。昨年11月にも「優れた医療機器を世界に迅速かつ安全に届けるための議員連盟」(会長:上川陽子元法務相)で「新選定療養の事例について」という話をする機会をいただきました。いずれの会でも、国会議員の先生の視点は、やはり一味違うと実感をしました。

2022年12月28日

さる12月17日にNPO法人リアルワールドデータを構築し明日の医療を支援する会(理事長:東邦大学・中村正人教授)が開催した第17回あすなろ会に参加してまいりました。法政大学・菅原琢磨教授が「わが国の現状と将来を見据えた医療・社会保障制度のあり方について-財政・医療経済的側面からの課題-」、田村が「最近の医療機器のイノベーション評価の状況」について、それぞれ1時間の枠で講演・質疑を行い、その上で厚生労働省、PMDA、医療関係者と2時間の討議をするという合計4時間あまりの長丁場の会でした。あすなろ会は多くの関係者が集う会であり、今回も大変勉強になりました。議論は医療機器の評価はもとより、SaMD、リアルワールドデータの収集・活用、バリューベースドヘルスケアなど、多岐にわたりました。

2022年9月24日

今週21日にISPOR Asia Pacific Summit 2022の”Current and Future Trends in Value Assessment of Innovative Medtech in APAC – How Do They Fair Compared to Pharmaceuticals and Beyond APAC?”というパネルディスカッションに参加いたしました。日本とオーストラリアの状況を中心として議論で、今回も非常に勉強になりました。WEBのイベントで、気軽に東京から参加できるのは楽でいいですが、やはり関係者との雑談等ができないのは残念な気もしました。

2022年9月12日

医療機器業界と⾏政の若⼿が集い、医療機器をとりまく課題に関して議論できる場を構築することを目的に、医機連(医療機器産業連合会)は「医療機器のみらいを担う⼈財育成プロジェクト(略称:みらプロ)」を一昨年よりスタートし、今年は第Ⅱ期目を実施されています。その講師として、さる9月8日にお招きいただき、「保険医療材料制度の概要ー歴史、制度の背景、現状ー」というテーマで1時間の講演をし、さらに課題討論・発表・講評にも参加してまいりました。久しぶりにリアルでの大勢のイベントに参加させていただき、皆さんが生で討論をされているのを聞き、強い熱気を感じ、大変触発されました。

2022年9月10日

先月末に、公益財団法人医療機器センター・医療機器産業研究所のスナップショットに 「似て非なる医療機器と医薬品の医療保険の扱いを考える」という小論を投稿しました。 http://www.jaame.or.jp/mdsi/snapshot-files/snapshot-031.pdf 保険医療材料制度と薬価制度は個々に見ると異なる側面も多いものの、骨格は類似しており、医薬品(薬価)で導入された制度が、後に医療機器・材料に導入される場合が多いのも事実である。医療機器・材料の保険償還の適切な仕組みを考えるうえでは、薬価制度との異同をみていくことが重要と考え、議論を整理してみました。

2022年8月15日

8 月 5-6 日に開催されました、第2回あすなろ塾に参加してまいりました。「AI を用いた診療の現実と課題」というセッションで、追加発言の機会を10分間いただき、AI/デジタルヘルス技術の保険償還に関する問題提起をいたしました。昨年中医協で議論されたことを土台に、具体的には、SaMDを特定保険医療材料で評価する選択肢や、米国NTAP等を参考にして、エビデンス収拾の間に期間限定の加算評価をする選択肢などを議論してまいりました。

2022年7月19日

先週7月16日に行われました、第5回実践に基づく医療イノベーション研究会の「プログラム医療機器Update~保険戦略を考える~」というシンポジウムで、PMDA審査第二部の小池氏(元厚生労働省経済課医療機器政策室)と共に、座長を務めさせていただきました。プログラム医療機器を実際に開発し、保険償還で苦労されている方などからのお話等を伺い、大変勉強になりました。とくに、印象的だったのは、臨床現場ではガンのOS(全生存期間)を伸ばすのに非常に苦労するのに、それを易々と伸ばしたプログラム医療機器があるのには驚かされたという話がでました。おそらく、Moovcareという進行性肺がん治療支援アプリのことを言われたのだと思いますが、これは保険の評価が厳しいフランスでLPPとして個別の保険償還がなされており、それも驚きでしたが、臨床の世界で大きなインパクトがあったことを再認識した次第です。

2022年3月29日

「医療機器産業論 --リーディング産業へ向けた課題と展望」という書籍が日本評論社より過日出版されました(小生も分担執筆させていただいています)。
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8771.html
医療機器に関する学術書が日本で出版されたのは、これが初めてではないかと思います。これを契機に、医療機器に関する研究が進み、ひいては、医療機器産業がこれまで以上に興隆することを期待いたします。

2022年1月10日

皆様、本年もよろしくお願いいたします。
ご報告が遅くなりましたが、小職も関わりました、”患者の望みを支える「患者主体の医療」実現のための研究会 〜医療従事者と患者の共有意思決定が成り⽴つ社会の実現に向けて〜 “の報告書が昨年公表されました。
https://sustainahealth.jp/events/534/

患者さんが受ける医療の決定に主体的に関わるのが望ましいのは当然のことですが、決定にあたって必要な情報が不足しているなど、その当然なことがなかなかできていないのが現状です。その状況をいかに変えていくかを検討した報告書です。

2021年11月1日

先週10月29日に日本医療・病院管理学会の「医薬品・医療機器の費用対効果の評価と応用 -日本の現状と今後の展望-」というシンポジウム(ISPOR日本部会との共同企画)で、「医薬品・医療機器企業の対応」というお題をいただきお話をしてまいりました。座長は、岡山大学の齋藤信也教授と国立保健医療科学院のC2Hセンター長の福田敬先生でした。小生のプレゼンは、ISPOR日本部会への会員向けに行いました調査をもとに、企業のHTA担当者に求められる資質、経験は何か、またどういう問題を現在抱えているか、などについて触れ、HTA担当者がおかれた厳しい状況を浮き彫りにしました。

2021年8月12日

8月6-7日に開かれました第1回あすなろ塾に初日のシンポジストとして参加してまいりました。
座長が山口徹先生(虎の門病院名誉院長)、中村正人先生(東邦大学医学部教授)、基調講演は、横倉義武先生(日本医師会名誉会長)という豪華メンバーのシンポジウムで、小生は「デジタルヘルスは進むのか?」というお題をいただき、お話をしてまいりました。どんな形にせよ、デジタルヘルスが進むのは間違いないのですが、保険償還の視点からみたときに、どういう技術が有望であるか、などについてお話をしてまいりました。2日目は、薬事関係のテーマで、非常に突っ込んだ実のある議論がなされていました。

2021年7月12日

さる7月5日に、韓国医療機器工業会(Korea Medical Devices Industry Association: KMDIA)の保険委員会からお招きをいただき、WEBツールにて委員会メンバーに「日本の医療機器の保険償還制度」について講演をする機会をいただきました。事前に11もの質問をいただいており、その質問への回答も含めた、少々忙しい講演になりました。ちゃんとした回答ができたかどうは不安ですが、高齢先進国の日本の経験から、今後高齢化を迎える韓国に医療保険制度についてアドバイスを欲しい、というような興味深い質問もありました。

2021年5月15日

さる5月10日(月)に医療機器センター主催で行われました「医療技術のイノベーションの評価-材料価格制度の長所と短所」というシンポジウムに、話題提供として25分間お話をし、引き続きシンポジストとして参加してまいりました。座長は、慶應義塾大学教授の後藤励先生で、シンポジストは、厚生労働省経済課の小池和央氏、AMDDの保険委員長の伊藤智氏、MT JAPANの田中俊英氏でした。参加者は200人にものぼり大変盛況でした。当方からは、最近のイノベーション評価の現状、デジタルヘルス議論の現状と行方、薬価制度や海外の医療機器償還価格制度との比較からみた、日本の材料価格制度の長所・短所などのお話をし、多方面にわたる議論を行いました。

2021年2月24日

先週2月17日に、東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)主催の医療機器開発人材育成講座において、「医療機器の保険償還の仕組み」というテーマで、Q&Aを含めて、WEB形式で90分間お話をしました。医療機器企業の方はもちろん、製薬企業の方も多く参加されていて、質問も多くいただき、当方の勉強にもなりました。デジタル分野を中心に、製薬企業の方が、医療機器関連の分野に関心を持たれている印象をさらに受けました。

2020年12月23日

規制改革推進会議の医療・介護WGから、デジタルヘルス技術の保険償還について意見を述べるようにと要請を受け、「デジタルヘルスの進歩を見据えた医療技術の保険償還のあり方に関する研究会」がとりまとめた報告書に沿って、医療機器センターがさる11月26日に報告を行いました。それを受けた形で、12月21日の規制改革推進会議において、「医療機器プログラムの普及に資する医療保険の評価の明確化」についての実施事項が合意されました。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/coremeeting/20201221/201221coremeeting08.pdf
医療従事者の働き方改革等の視点を含めた評価の考え方を明確化するなど、医療機器センターの主張が一部受け入れられた方向で検討が進むことになりました。

2020年11月20日

厚生労働省等の4省庁の大臣、副大臣らと、医療機器・医薬品等の産業界が意見交換をする「革新的医薬品・医療機器・再生医療等製品創出のための官民対話」が11月17日に開催され、米国医療機器・IVD工業会(AMDD)は、先般取りまとめたバリューベースヘルスケアについての提言を行いました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14889.html
当日は時間がなく、各論についての質疑はなされませんでしたが、その後、医薬品業界が関心を寄せるなど、今後、各方面での議論が広がることが期待されます。

2020年11月15日

さる11月9日に、医療機器センター主催で行われました、「AI・デジタルヘルスの進歩を見据えた新たな保険償還制度」というシンポジウムに、シンポジストとして参加いたしました。座長は元PMDAの俵木さん(現在は、一般社団法人くすりの適正使用協議会 理事長)で、報告者は、医療機器センターの中野専務理事でした。300人を超える申し込みがあったとのことで、デジタルヘルスに対する皆さんの関心の高さがよくわかりました。

2020年9月20日

「デジタルヘルスの進歩を見据えた医療技術の保険償還のあり方に関する研究会(座長 国際医療福祉大学名誉学長 谷修一氏)」の議論を、公益財団法人医療機器センターがとりまとめた報告書が先週発表されました。http://www.jaame.or.jp/mdsi/other-files/final-report202009.pdf 世界中で開発が進むデジタルヘルスの保険償還が今後どうなるかというのは、関係者が注目する問題ですが、そのあるべき方向性について提言しているものです。当法人もさまざまな形でデジタルヘルス関連のご相談をうけますが、今回は、研究会の中で、厚生労働省OBや学識経験者の方々と、直接議論をさせていただき、大変勉強になったことに感謝しますと共に、この報告書が、今後の議論に少しでもお役に立てればと願うばかりです。

2020年9月8日

東北大学病院臨床研究推進センターにより9月5日に開催されました、AMED次世代医療機器連携拠点整備等事業シンポジウム「デジタルヘルス時代に生き残るプログラム医療機器」にパネリストとして参加してまいりました。大きくは「開発・薬事」と「保険」の部に分かれ、小生は「プログラム医療機器の保険戦略が難しい理由」というテーマでお話をし、その後の総合討論にも加わりました。さまざまな観点からの問題提起がなされ、それへの対処方針等につき議論されました。WEB形式のシンポジウムでしたが(パネリストは対面)、500名近くの方が参加されたとのことで、デジタルヘルスへの関心の高さがうかがわれました。

2020年6月6日

日本でも新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、社会の状況、とくに医療を取り巻く状況は一変しました。医療機器・技術業界では、海外のサプライチェーンがダメージを受け、さらに航空便が激減する中、何より重要な製品の安定供給に向けて必死の努力を続けていて、今のところ、致命的な問題は発生していない模様です。こうした中、小生が所属するAMDD(米国医療機器・IVD工業会)では、少しでもウイルスと戦う医療従事者のお役に立つべく、国立国際医療センターならびにDMATに500万円ずつを寄付いたしました。また、ささやかながら、当法人(医療システムプランニング)でも、大学病院や関係機関等にマスクの寄付などを行ってきました。長期戦覚悟で、少しでも、日本の医療に貢献できる道を探っていきたいと考えております。

2020年2月20日

2月17日に日経BPが事務局をしている「21世紀 先端医療コンソーシアム」の医療機器部会で、「医療機器イノベーションによって変革する医療 ~バリューベースド・ヘルスケアを推進力として」というテーマで、ゲノム医療、デジタルヘルス・AI等が、今後日本の医療をどのように変え、その際に、バリューベースドヘルスケアの考え方がいかに必要か等についてお話をしてまいりました。座長の山海嘉之先生(筑波大学システム情報系教授)からは、バリューの測定方法についての質問等があり、活発な議論を行うことができました。

2020年1月1日

新年あけましておめでとうございます。昨年も、皆様からさまざまなご質問、ご依頼等をいただき、大変勉強になり、またお世話になりました。本年も引き続き、なにとぞ、よろしくお願いいたします。

2019年12月13日

本日の中医協総会において、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術が選定療養に位置づけられることが決まりました。診療側の委員からは、高額な技術だから、一部を患者負担にするという考え方ではなく、白内障の治療とは関係のない眼鏡使用軽減、いわゆるアメニティに関わる技術が、疾病治療の技術とは一体不可分であることから、この多焦点眼内レンズを選定療養にするという理解でいいかという質問がなされ、厚生労働省事務局からはそうであるという回答がありました。新たな考え方の選定療養の類型ができたとみなせると思われました。

2019年12月6日

東北大学病院臨床研究センターが実施されている医療機器ベンチャー教育事業/医工連携セミナーで「医療機器の保険償還制度」についてお話をしてまいりました。医療機器ベンチャーを立ち上げているか、これから立ち上げようとしている方々がセミナー参加者で、質問にも切迫感があり、当方も大変勉強になりました。

2019年11月29日

中医協保険医療材料専門部会において、AMDD(米国医療機器・IVD工業会)を含む、医療機器業界は次期材料価格制度に向けて、業界意見陳述を行いました。外国価格調整に関する制度をさらに厳しくするという事務局案に対する反対意見、また、市場拡大再算定を新たに導入するのであれば、機能区分制度のあり方について、その考え方を整理することが必要であること、などを述べました。1号側も2号側も業界の意見に対しては、一定の理解を示し、議論としてはかみあった意見陳述の場になったという印象を受けました。12月の中旬までには、2020年の材料価格制度骨子が固まるものとみられます。

2019年10月13日

本年5月より、日経BPのポータルサイトであるBeyond Healthに、「デジタルヘルスのエビデンス」のコラムを執筆してまいりましたが 、7回目をもって終了しました(https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/column/00005/)。心不全や糖尿病、健康行動変容等のデジタルヘルス技術の有効性エビデンスを広くレビューし、さらに、デジタルヘルス技術の経済性・効率性を論じ、最後は、京都市一戸氏との共著で「デジタルヘルスの保険償還」について考えてみました。今後、新たなデジタルヘルス技術がますます出てくることは間違いなく、この重要なテーマには引き続き、取り組んでいきたいと考えております

2019年9月29日

東北大学で9月28日に行われました、ARO協議会第7回学術集会の薬事セミナー「新しい医療機器開発の流れ~プログラム医療機器からAI/DL まで~」におきまして、「プログラム医療機器の保険償還について考える」というテーマでお話をしてまいりました。座長は、大阪大学医学部附属病院・未来医療開発部・未来医療センターのセンター長の名井教授と東京大学医学部附属病院・トラスレーショナルリサーチセンターの永井純正先生のお二人でした。プログラム医療機器の保険償還は、特定保険医療材料か技術料包括か、通常の医療機器と比べて、どのように保険償還は異なるのか、等について議論をしてまいりました。

2019年9月22日

大阪大学国際医工情報センターの岡山慶太先生が運営責任者を務めておられます、メディカルデバイス・デザインコース(MDDコース)の『医療機器開発のための保険実習』にファシリテーターとして昨日参加してまいりました。製造販売承認されたという仮定の製品について、保険適用希望の戦略を考えるというものでしたが、討議に参加した11グループのプレゼンテーションのレベルは非常に高く、感銘を受けました。

2019年8月13日

さる8月7日に、中医協・保険医療材料等専門部会で、医療機器業界は業界意見陳述を行いました。チャンレジ申請における診療効率化の評価や、C2チャンレジ申請の導入、外国平均価格制度への為替スライド制の導入など、多岐にわたる提案をしました。提案については、全般的によい評価をいただいたように思いましたが、サイバーセキュリティ対策等については、診療報酬で手当てをすべきでないというような意見が続出しました。また、医療機器流通については、実態は一定程度理解されたものの、今後どのような方向に進めるべきかについては、さまざまな意見がでました。議論が深まることはいいことだと思われますが、今後の議論を注意深く見守りたいと思います。

2019年7月20日

公益財団法人医療機器センター医療機器産業研究所が発行するスナップショットNo.29に、「医療経済研究機構『公的医療保険の給付範囲等の見直しに関する研究会』報告書のポイントと 医療技術・機器への影響」を執筆しました。(http://www.jaame.or.jp/mdsi/snapshot-files/snapshot-029.pdf) 同報告書の作成には、代表理事の田村も関わっていました。

2019年6月16日

昨日、「NPO法人RWDを構築し明日の医療を支援する会」(理事長:東邦大学医療センター大橋病院中村正人教授)が定期的に開催している『あすなろ会』で、「医療技術・機器の保険償還をめぐる諸課題」というテーマの講演を1時間ほどさせていただいてきました。

中身は、小生が最近関わっている「医療機器のイノベーション評価の現状」「公的医療保険の給付範囲等の見直しに関する研究会報告書」「デジタルヘルスとその保険償還」で、さまざまなご質問、ご意見をいただきました。とくに、デジタルヘルスについてのご関心が皆さん高いようでした。

2019年6月11日

先週6月7日、8日と東京・日本橋で開催されました、「第3回実践に基づく医療イノベーション研究会」に演者と座長としてお招きいただき、参加してまいりました。

演者の方は、「アーリーステージにおける目利きの重要性」というシンポジウムで、小生にいただいたお題は「保険償還の視点」というものでした。アーリーステージにおいて、将来の保険償還を一点で予測することは不可能であるが、ある程度の幅であれば予測でき、その考え方について話をいたしました。

座長は、東邦大学医療センター大橋病院の中村正人教授のサブで、「保険で泣かないために」というシンポジウムでした。事例として、FFR-CTと薬剤コーティングバルーンLutonixの保険償還について議論されました。

いずれも、フロアを含めて、活発な議論がなされ、小生にとっても、非常に学びの多いものとなりました。

2019年6月4日

先月からスタートしたBeyond Healthという日経BPのポータルサイトに「デジタルヘルスのエビデンス」というコラムの連載を始めました。今のところ、2回目が終わったところですが、月1-2回の更新で、少なくともあと4-5回はコラムを書く予定です。第1回目は総論で、2回目は心不全に対するデジタルヘルス技術について論じました。第3回目は糖尿病、第4回目は健康行動と進めていく予定です。
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/column/00005/

2019年4月20日

第123回日本眼科学会総会のシンポジウム「2020年診療報酬改定を見据えて」において、「医療機器・技術をめぐる課題―日本眼科医療機器協会の視点からー」というテーマで、2018年改定の振り返り、2019年からスタートする費用対効果評価、昨年末にThe International Journal of Health Planning and Managementに掲載された研究論文、2020年改定にむけての論点、そして、日本眼科医療機器協会から老視矯正眼内レンズを用いた水晶体再建術を選定療養にすることを厚生労働省に対して提案したこと、等を報告してまいりました。日本医大・高橋教授が、技術料に包括される医療材料部分のコストが高いというお話をされましたが、今後は、医療材料部分についての必要性やコスト等に関わるエビデンスを学会と業界がきちんとデータ収集・分析し、厚生労働省に示していくことが重要だろうと思われました。

2019年4月17日

わが国には諸外国に比べて、CT/MRI装置が多く設置されていることが指摘されています。一方で、1回あたりの撮影料が低く抑えられているために、医療費自体を押し上げていることはないという意見もあります。
今回、国立国際医療研究センター国府台病院の待鳥先生と共同で、CT/MRI装置の台数が多いことが日本の医療費にどのようなインパクトを与えているかにつき、データ分析をしました。以下のAMDDのウェブサイトにアップしてあります。
https://amdd.jp/about/mtpi.html
その結果、1回あたりの撮影料は、日米仏独の4か国では、日本がもっとも低く、人口1人あたりCT、MRIの医療費(推計)も、一部を除いて、日本が最も低いという結果になりました。米国は日本の約2.5-3.5倍、仏独もMRIでは1.4~1.6倍という水準でした。

2019年2月9日

医療機器業界は、今週2月6日の中医協費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会において、費用対効果評価(いわゆるHTA)の制度化に関して業界意見陳述を行いました。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000477029.pdf
中医協において2012年4月にスタートした費用対効果評価の検討が、7年間にも及ぶさまざまな議論と試行の末に、今年の4月に本格実施されるべく厚生労働省から示されている制度骨子案に対して、医薬品業界と共に、意見を述べる場が与えられました。
費用対効果評価は、その考え方には誰も反対できない一方で、QALYを用いたICER(増分費用対効果比)のみにほぼ頼るという方法論の限界、ICERを算出するには、実証データ(臨床データ)が不足し、分析する際には多くの部分を推計に頼らざるを得ない不確実性の存在などの現実的な問題を抱えます。
市場(マーケット)メカニズム以外の方法で価格を一義的に決めることは、どんなものであれ容易でなく、価格調整の方法として導入される費用対効果評価も多くの関係者の合意を得るのは困難を極めました。そうした中、制度化がまもなく実現するところまでこぎつけた厚生労働省保険局医療課および関係者の努力に敬意を表したいと思います。
今後も制度の見直しは続いていくものとみられ、よりよい制度になっていくことを期待します。

2019年1月4日

明けましておめでとうございます。旧年中は、皆様からさまざまな情報、ご意見、ご連絡をいただき、大変勉強になりました。微力ながら、小生もお役に立てるよう努力してまいりたいと思います。今年も、なにとぞ、ご指導のほど、よろしくお願いいたします。

2018年12月23日

法政大学・菅原教授、医療機器センター・中野専務理事と代表理事の田村が執筆した論文が、"International Journal of Health Planning and Management"に掲載されました。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/hpm.2719
タイトルは、”Reimbursement pricing for new medical devices in Japan: Is the evaluation of innovation appropriate? (日本における新規医療機器の償還価格設定:イノベーション評価は適切か?)で、医療機器の新製品の保険収載(C1/C2)について分析したものです。過去10年間の加算率や外国平均価格比はほぼ一貫して下がってきていて、その背景を探るとともに、対応してとられた政策について議論をしています。ご笑覧いただき、ご意見等いただければ誠に幸いです。

2018年11月13日

先週末にスペインバルセロナで行われましたISPOR Europe 2018において、医療経済コンサル会社のミリマン社の方たちと、"A cost-effectiveness analysis of cataract surgery in Japan using the claims data"という演題でポスター発表をいたしました。視力の有難さを痛感する日々が続いていますので、こうした技術を社会が適切に評価することが重要でないか、という思いが強くなっています。

2018年9月12日

9月12日に、特定非営利活動法人 日本医療政策機構主催の「あるべき医療技術評価(HTA)の未来像」というプログラムが開催されました。初めに、ヨーク大学医療経済研究所教授のMichael Drummond先生が「海外の先行事例にみるHTAの経験と教訓」、次にボッコーニ大学政策分析・公共経営学部准教授のRosanna Tarricone先生が、「欧州における医療機器分野でのHTA導入の現状、課題、今後の展望」、そして、最後に東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 特任准教授の五十嵐中先生が、「日本でのHTA導入に向けた取り組み」を基調講演されました。引き続き、「日本でのHTAのあり方:各領域に求められる役割 」というテーマでパネルディスカッションが開催され、厚生労働省、アカデミア、患者、医療従事者の方々と共に、代表理事の田村が、モデレーター兼パネリストとして参加してまいりました。非常に幅広い議論がなされ、とくに、患者さんがHTAにもさまざまな形で参画すべきであろうことや、2019年度始に予定されているHTAの本格実施に向けての論点等が明確にされました。

2018年9月11日

ISPOR Asia Pacificという医療経済関連の学会が、9月8日から11日まで東京で開催され、2000人近くの方が参加するという盛況ぶりでした。代表理事の田村も、“CURRENT PRACTICES AND PROSPECTS IN MANAGING REIMBURSEMENT IN ASIA PACIFIC AND EUROPE: WHAT WE CAN DO MORE TO BRIDGE THE EXPERIENCE AND EXPECTATION?”と“DOES OVERSEAS EXPERIENCE OF MANAGED ENTRY AGREEMENTS INFORM THE NEW JAPANESE PRICING SCHEME FOR MEDICAL DEVICES?”という2つのシンポジウムにお招きいただき、パネリストとして参加してまいりました。一つめは、タイ、中国、日本の状況を各パネリストが話をし、その上で何が問題か、どんなことが今後求められるか、ということについて議論されました。二つめは、Managed Entry Agreementsという考え方について、HTAの大家Drummond先生が世界的状況について話され、今年の4月に日本で導入された「チャレンジ申請」がどういう問題があるか、等について話しあわれました。これらのパネルディスカッションを含め、海外からみて日本のHTA(費用対効果)議論がどのように見られているかなど、学びの多い4日間になりました。

2018年5月28日

5月26日に神戸市で開かれた日本整形外科学会のシンポジウム「整形外科人工材料の社会的意義を語る」に、代表理事の田村がシンポジストとして参加してまいりました。討議の中で、座長を務められた京大の中村孝志名誉教授が、人工関節は症例数が増えているにもかかわらず、償還価格の下落により市場規模はずっと一定であり、また製品が完成形に近づきつつあるため、新たな加算を得るのも難しく、この状況をいかに打開すればいいかという問題意識を投げかけられました。これに対し田村は、保険収載から長年経過した医薬品の薬価を維持する「基礎的医薬品制度」のような概念を、特定保険医療材料制度にも採り入れ、人工関節に適用することも「考え方のひとつ」ではないかと発言しました。これは、MEジャーナル(有料のwebサイト)にもとりあげられました。

2018年5月12日

現在放映中のTBSの医療ドラマ「ブラックペアン」での描写が、ネット等で批判されています。医療機器の治験を受ける候補者に対して、治験コーディネーターが300万円を手渡しするという場面です。5月7日には、日本臨床薬理学会はTBSに対し抗議文を提出しました。http://jscpt.jp/press/2018/pdf/180507_2.pdf
実際にこのようなことが起こらないのは明白ですが、医療現場での実際の治験に悪影響が及ばないことを願います。

2018年4月1日

代表理事の田村は、4月1日付で国際医療福祉大学大学院特任教授に任命されました。

2018年3月27日

3月26日号のRISFAXに「材料価格の機能区分のあり方が宿題―AMDD田村所長 製薬業界も絡む『バリューベース』評価がカギ」という、代表理事の田村のインタビュー記事が掲載されました。

2018年3月8日

<費用対効果評価の試行について>
中医協の費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会合同部会が、3月7日に開催され、試行の評価結果が発表されました。
試行対象となった医薬品7品目、医療機器6品目、合計13品目のうち、2品目が価格引き下げ、1品目が価格引き上げとなり、その他の品目は現時点では費用対効果評価による価格調整はなされません。ただし、6品目については、企業が提出した分析と、再分析に大きな差があったため、検証を引き続き行うことになりました(6品目のうち、1品目は現時点で価格引き下げ、1品目は価格引き上げ、その他は価格調整なし)。
海外でも、費用対効果評価は分析結果に不確実性を多く含み、関係者間の合意を得るのが難しいものと言われていますが、日本でも同様な結果がみられたと言えると思います。

2018年1月28日

2018年1月21日号の社会保険旬報に、代表理事の田村が執筆しました「バリューベース・ヘルスケアの意味するところ」という小論が掲載されました。昨年、米国医療機器・IVD工業会(AMDD)では、バリューベース・ヘルスケアというコンセプトのもとで、医療機器の償還制度に関する提案をいくつか行いましたが、その際に、何人かの方々から、バリューベース・ヘルスケアはいろんな意味で使われるけれど、どういう意味なんだというご質問をいただきました。今回の小論はそれにお答えしつつ、それが近年、急速に使われるようになった背景、日本にとってどのような意味をもつか等を整理・考察いたしました。

2018年1月17日

本日の中医協保険医療材料等専門部会において、「平成30年度保険医療材料制度の見直しについて」が了承され、今回の改定における制度改革の議論は終了しました。医療機器業界にとって、厳しい部分もありましたが、「使用成績を踏まえた再評価」や「期限付改良加算」など、イノベーション評価についてよりきめ細かな制度ができ、企業にとって保険収載の選択肢が増え、歓迎されるべきことと思われます。

2018年1月1日

新年あけましておめでとうございます。旧年中は、大変お世話になりました。おかげさまで、さまざまなことでご連絡をいただいておりますが、一つ一つ勉強させていただきます。まだスタートしたばかりの当法人ですが、本年もご指導のほど、よろしくお願いいたします。

2017年11月11日

当法人は、丸ノ内線四谷三丁目駅から徒歩数分のところにオフィスを開設しました

2017年10月11日

米国医療機器・IVD工業会(AMDD)を含む医療機器関係団体は、10月11日の中医協費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会(いわゆる合同部会)において、費用対効果評価の結果の不確実性の問題を中心に、費用対効果評価のあり方等について意見陳述を行いました。http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000180226.pdf (厚生労働省HPより)

2017年10月1日

代表理事の田村は、米国医療機器・IVD工業会(AMDD)医療技術政策研究所の所長に就任しました。https://www.amdd.jp/activities/press/press171003.html

2017年9月16日

代表理事の田村は、公益財団法人医療機器センター医療機器産業研究所の上級研究員に就任しました。

2017年9月14日 

当法人は業務を開始しました

目的・使命

より選択肢のある医療を目指して

生存に欠かせない食事や休息場所の確保等が多くの人にとって可能となった日本では、病気やケガになったときの医療は人々にとって、極めて重要なものです。  
 とりわけ、自分の大切な家族・友人が重篤な病気になったときなどには、どんなことをしても最高の医療を受けさせ、健康回復をさせたいと強く願うのはごく自然です。
 
 医療技術の進展は、患者やその家族らにとって素晴らしいものでしたが、一方で、高齢化の進展等と共に、医療費の増大をもたらしました。日本の医療費は、2014年度には40.8兆円となり、今なお、毎年2-3%の割合で増加しています。医療費は全てが政府から支払われているわけではありませんが、大きさで言うと国家予算の約4割という規模です。
 
 こうした状況下で、日本政府は、高齢化による医療費増は認めるけれど、医療技術の進展による医療費増加を認めないという方針を定めました(社会保障関係費の伸びを年5,000億円程度に抑制しようとする財政健全化計画の一部)。
 
 人々の健康を維持したい、病気の苦痛や早死を免れたいという強い思いと、政府の医療費をコントロールしようという方針は真っ向から対立していると言えます。
 
 さらに、この困難な対立の中、新しい医療技術を開発・提供する企業という存在があり、こうした企業の儲けを減らせばいいという意見もあります。
 
 しかしながら、企業の利益が大幅に減れば、市場からの評価を得られず、新技術開発のための投資が滞り、製品の安定供給が困難になる恐れがあります。
 
 このように深刻で困難な状況下で、より多くの選択肢(医療技術・サービス)が患者に届くためにどのような医療システムが望ましいか、関係者はどのように意見を主張し、議論すべきか等について考え、提案をしていくのが、本法人設立の目的・使命です。
 
 多くの関係者と議論をし、患者により多くの医療技術・サービスが提供され、将来の日本の医療に少しでも貢献できるよう努力していきたいと考えております。

 関係各位のご指導、ご鞭撻を賜れますよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。
 
2017年9月 一般社団法人医療システムプランニング 代表理事 田村 誠

事業・活動内容

 

当法人の事業は、主に以下の3つです。

1)医療システム・制度にかかわる研究・計画・アドバイスなどを行うこと 2)医療機器等の医療技術の医療保険や製造販売承認などに関する検討・計画・アドバイスすること
3)その他、医療に関わる執筆、翻訳、講演、教育などを行うこと

とくに、新たな医療機器・サービスの開発を計画、あるいは、日本の市場に導入しようと考えていて、製造販売承認(薬事承認)や保険・診療報酬をどのようにすべきか、お困りの企業のお手伝いをさせていただければと考えております。

こうした業務に関するこれまでの長年の経験や、関係者との豊富なネットワークで、お役に立てればと思います。


当法人について

団体名

一般社団法人 医療システムプランニング

所在地(四谷オフィス)

160-0005 東京都新宿区愛住町2 マナハウス401

代表理事

田村 誠

連絡先

電話:080-5983-3377
メールアドレス:tamura*hspi.jp
(*を@に変更してメール送信してください<スパムメール対策のためです>)

設立

2017年

事業内容

医療システムに関するコンサルティング・研究
1)医療技術・機器の保険戦略立案、保険適用希望の支援
2)医療技術・機器に関わるシステム・政策研究
3)ステークホルダーとの協同

取引銀行

三菱東京UFJ銀行世田谷上町支店

関係団体・組織

- 公益財団法人医療機器センター 医療機器産業研究所  http://www.jaame.or.jp/
- AMDD(米国医療機器・IVD工業会)医療技術政策研究所  https://www.amdd.jp/

参照ホームページ

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/

医薬品医療機器総合機構
http://www.pmda.go.jp/

経済財政諮問会議
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/

代表理事のプロフィール

職歴


1984~1995年 明治生命保険相互会社(保険商品開発等) 1995~1999年 東京大学医学部助教
1999~2004年 国際医療福祉大学教授 (1999年4月~2000年7月は助教授)
2004年~2017年 日本ガイダント、ボストン・サイエンティフィック・ジャパン、アボットジャパン各社のガバメント・アフェアーズ バイスプレジデント

2017年 アボットジャパンを退職し、本社団を設立し、代表理事に就任
2017年~ 米国医療機器・IVD工業会(AMDD)医療技術政策研究所所長
2017年~ 公益財団法人医療機器センター医療機器産業研究所上級研究員
2018年~ 国際医療福祉大学大学院特任教授

修士(経営学)、博士(保健学)


政府関係委員、業界団体での役職等


2003-2005年 厚生労働省「政策評価に関する有識者会議委員」
2011-2017年 厚生労働省「中央社会保険医療協議会(中医協)専門委員」(保険医療材料専門部会、費用対効果評価専門部会)

2005-2010年 AMDD<米国医療機器・IVD工業会>保険委員長(AMDDが設立される2009年までは、ACCJ医療機器小委員会保険担当副委員長)

2017年ー 
AMDD医療技術政策研究所長

主な研究業績等


<著書> 1.マネジドケアで医療はどう変わるのか-その問題点と潜在力.医学書院、1999
2.医療の経済評価(Cost-effectiveness in Health and Medicineの翻訳).医学書院.2000(共訳)
3.保健医療福祉のしくみ.医学書院.2001
4.健康と医療の社会学.東京大学出版会.2001(共著)
5.医療技術・医薬品.  勁草書房. 2005(共著)
6.医療の質向上への革新―先進6病院の事例研究から.  日科技連出版社. 2005(共編著)
7.医療制度改革の国際比較.  勁草書房. 2007(共著) 8.医療機器産業論 --リーディング産業へ向けた課題と展望、日本評論社、2022(共著)


<原著論文>
1.死亡率からみた日本人の体格.厚生の指標 33(2): 3-12、1986(共著)
2.稀少な保健・医療資源の配分の選好に関する実証研究.医療経済研究 2: 55-70、1995(共著)
3.老人保健福祉計画の認知度とその向上策の検討-ソーシャル・マーケティングの手法を参考に-.日本公衆衛生雑誌.43(11): 954-964、1996(共著)
4.QALYsの効用値算出法に関する実証研究.医療経済研究 3: 87-103、1996(共著)
5.死因リスクの確率認知の構造に関する調査研究.日本公衆衛生雑誌、44(8): 558-567、1997(共著)
6.不健康行動に関する規範意識・社会規範-基本属性および準拠集団との関係.日本公衆衛生雑誌 45(2): 151-163、1998(共著)
7.異なる健康状態測定法による評価値の関連.医療と社会 8(1): 79-93、1998(共著)
8.The Relationship between the Size of Risk Change Presented in a Contingent Valuation Method and the Estimated Value of Statistical Life. Journal of Health Care and Society, 8(3), 1998(共著)
9.医療機関の職種文化に関する調査研究.病院管理 36(2): 17-29、1999(共著)
10.EuroQolと質調整余命.厚生の指標 46(4): 46-49、1999(共著)
11.外来医療の利用における自己負担割合の影響について-都市部に居住する中壮年男性を対象とした実証研究.医療経済研究 6: 19-36、1999(共著)
12.The Attitude of Japanese Family Caregivers toward the Elderly with Dementia. International Journal of Nursing Studies 37: 415-422, 2000(共著)
13.VAS valuations of hypothetical health states using EQ-5D in Japan. Proceedings of EuroQol Meeting, 47-59、September 2000(共著)
14.アトピー性皮膚炎治療薬タクロリムス軟膏の経済評価-自発的支払い意思額の推計. 日本皮膚科学会雑誌、111(6): 965-970、2001(共著)
15.地域医療連携関係の加算取得状況調査-医療機能分化政策の形成的評価Ⅰ-.社会保険旬報、2121: 20-25、2002(共著)
16.地域医療連携関係の加算取得状況調査-医療機能分化政策の形成的評価Ⅱ-.社会保険旬報、2133: 24-27、2002(共著)
17.Estimating an EQ-5D population value set: The case of Japan. Health Economics, 11: 341-353, 2002(共著)
18.特定疾患治療研究対象疾患評価に関する研究.日本公衆衛生雑誌 49(7): 672-681、2002(共著)
19.Reimbursement pricing for new medical devices in Japan: Is the evaluation of innovation appropriate?. International Journal of Health Planning and Management, 2018 Dec 14. (共著)
https://doi.org/10.1002/hpm.2719


  <総説論文>
1.健康教育・ヘルスプロモーションの経済的評価について.日本健康教育学会誌 1(1): 35-48、1993(共著)
2.自己決定型医療の問題点と実現に向けての提言.医療と社会 6(3): 93-107、1996
3.医療の階層化の再検討.医療経済研究 4: 35-50、1997
4.米国の公的医療保障に導入されるマネジドケア.医療と社会 8(4): 73-87、1999
5.1991年英国NHS改革後の政府規制とその背景-「病院サービスの購入者」の設定に関する問題-.病院管理.36(1)、49-58、1999(共著)
6.医療の政策評価(Ⅰ)~(Ⅷ)病院、59(2)~59(9)、2000
7.保健医療における「個人の価値観に基づくQOL尺度」の可能性と課題.社会政策研究、3: 29-46、2003
8.なぜ多くの一般市民が医療格差導入に反対するのか―実証研究の結果をもとに. 社会保険旬報、2192:6-11、2003
9.先進的医療技術の利用状況の国際間格差. 病院、65 (8)、2006
10.公的医療保険制度と医療機器・材料企業. 病院、66 (8)、2007
11.医療機器(特定保険医療材料)の保険償還に関する諸問題-内外価格差論議から,より包括的な議論に向けて. 医療と社会、19 (1): 83-96、2009
12.バリューベース・ヘルスケア(価値に基づく医療)の意味するところ. 社会保険旬報、2700:34-40、2018
 13.デジタルヘルスのエビデンス. Beyond Health. 2019  https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/column/00005/
 14.Comparison of Reimbursement Pricing Systems for Medical Devices in Japan and Other Countries. Journal of International Economic Studies (2023), No.37, 23‒37  https://www.hosei.ac.jp/application/files/1316/8127/6576/Economic_Studies_37.pdf

趣味:ランニング

大きな決心も特段の理由もなく、2013年から突然走り出しました。
フルマラソンを幾度となく走り、サブ4も数回達成しましたし、2017年4月には70kmウルトラマラソンも走りました。
コロナ明けで、久しぶりにフルマラソンに参加しました(2023横浜)。タイムはおわず、70kmを走った時と同じペースで35kmまではとても快適でしたが、35km過ぎは地獄でした。やはりフルは侮れない。

English (HSPI Website)

Overview of HSPI (Healthcare System Planning Institute)

HSPI was founded in September 2017 by Makoto Tamura, PhD, to provide consulting services to companies seeking regulatory approval and/or reimbursement for their medical devices; and other healthcare products and services.  Over the course of a distinguished career, Mr. Tamura has held senior leadership positions in the healthcare and medical device field spanning academia (health policy/economics), industry (medical devices/pharma/IVD/nutrition) and government (Chuikyo reimbursement council).


Mission

Given the overall high standard of living in Japan – where food and shelter concerns are modest – access to quality healthcare is an issue of paramount concern to most people in the country.  Specifically, when family or friends are sick, it is natural for Japanese citizens to have a strong desire – and expectation - to receive the best health care available.

The advance of medical technology has been precious to patients and their families.  However the high cost of these advancements coupled with the overall social healthcare burden of an aging population has brought cost containment into sharper view. Medical expenditures in Japan exceeded 40 trillion yen in 2014 and continue to increase by 2-3% annually. Though not all medical expenses are paid by the government, total outlays represent nearly 40% of the national budget.

Under these circumstances, the Japanese government has taken steps to reduce outlays associated with the increased cost of medical technology while not constraining expenditures associated with an aging population.

We recognize that there is a conflict between patient’s strong desire to get the most advanced health care and government policy to contain the growth of medical expenditures. The situation is leading to pressure on manufactures to justify their profit margins. However, if the profitability of manufacturers is decreased significantly, investment in product development would also decrease.  There is the additional risk that medical product supply would become unstable.

With these various challenges, HSPI was formed to advance issues of importance to manufacturers and to participate in the dialog around how the Japanese health care system should be evolve.

Our goal is to engage with multiple stakeholders in the Japanese healthcare system and to contribute to its advancement and long-term excellence.

Thank you.

Makoto Tamura Founder and CEO, HSPI


About HSPI

Name: Healthcare System Planning Institute

Location: Tokyo, Japan

Business: Reimbursement strategy development/implementation for new medical technology/device and related health/economic research

mobile 81-80-5983-3377

email address  tamura[at]hspi.jp
                      ("at" should be replaced by @)

CEO/Founder: Makoto Tamura, PhD

<Education>
1984 Master in Health Science, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
1991 Master of Management, J.L. Kellogg Graduate School of Management, Northwestern University
1995 Ph.D. in Health Science, Graduate School of Medicine, University of Tokyo

<Career>
1984 - 1995 Meiji Mutual Life Insurance
1995 - 1999 Assistant Professor, Medical Faculty, University of Tokyo
1999 - 2004 Professor, International University of Health and Welfare
2004 - 2010 Vice President, Government Affairs, Boston Scientific Japan (including Guidant Japan, 2004-2006)
2010 - 2017 Vice President, Government Affairs, Abbott Japan
2017  - Founder, HSPI; as well as Director, Medical Technology Policy Research Institute, a unit of American Medical Device and Diagnostics Association (AMDD); Senior Researcher, Japan Association for Advancement of Medical Equipment (JAAME); and Research Professor, International University of Health and Welfare

<Other roles in the government committee, industry group>
2004 - 2010 Reimbursement WG/committee chair of ACCJ medical device subcommittee and AMDD
2011 - 2017 Expert member of Government reimbursement advisory committee, Chuikyo

<Publication/Presentation since 2017>
1. Comparison of Reimbursement Pricing Systems for Medical Devices in Japan and Other Countries. Journal of International Economic Studies (2023), No.37, 23‒37  https://www.hosei.ac.jp/application/files/1316/8127/6576/Economic_Studies_37.pdf
2. Reimbursement Pricing for New Medical Devices in Japan: Is the Evaluation of Innovation Appropriate? The International Journal of Health Planning and Management. 2018 Dec 14.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/hpm.2719
3. A cost-effectiveness analysis of cataract surgery in Japan using the claims data. November 12, ISPOR Europe 2018 (Barcelona, Spain)
4. Reimbursement Policy in Japan -Challenges and future-. September 10, ISPOR Asia Pacific 2018 (Tokyo, Japan)
5. Current reimbursement policy on medical device in Japan and its challenges. September 11, ISPOR Asia Pacific 2018 (Tokyo, Japan)
6. Innovation of medical devices and its finance. May 26, Annual meeting of Japanese Orthopaedic Association (Kobe, Japan)
7. The meaning of Value Based Health Care. Shakai Hoken Junpo (Japanese), 2700: 34-40, January, 21, 2018